長期・つみたて・分散の効果
投資信託には、「長期・つみたて・分散」が効果的と言われています。「長期・つみたて・分散」の効果について調べました。
- つみたての効果は、基準価額が下がった時にたくさんの口数を買えること
- 分散の効果は、基準価額が下がった影響を抑制できること
- 「長期・つみたて・分散」で基準価額が下がった時の負の感情を抑制して投資を続けやすくする
2004年末から現在まで、約15年間の日本株式、日本債権、先進国株式、先進国債権の基準価額のイメージを以下に示します。リーマンショックの影響で、2008年から2012年くらいまで、大きく落ち込んでいます。
リーマンショックにめげずに、毎月32000円ずつコツコツと投資を続けた場合の購入口数のイメージが下図です。毎月32000円のように一定額で購入すると、基準価額が下がればたくさん買えて、基準価額が上がれば少ししか買えないので、基準価額とは上下逆のイメージになります。
このように、基準価額が下がった時に購入口数が増えるのが積み立て投資の効果です。
積み立て購入を続けている間の評価額のイメージを下図に示します。日本株式、日本債権、先進国株式、先進国債権の四つの資産それぞれに毎月32000円ずつ積み立てた場合に加えて、毎月32000円を8000円ずつ四つの試算に分散して積み立てた場合のイメージも加えています。
上の図では、リーマンショックの影響がある期間の評価額は、どれもあまり変わらないように見えますが、その間の損益イメージは大きな差があります。
先進国株式や日本株式は2008年12月ごろに40%損をしていますが、分散投資をしている場合は20%の損で収まっています。このように、基準価額が下がった時の損を抑制できるのが、分散投資の効果です。
15年間のデータで俯瞰してみると、最後の儲かるのがわかっているので、つみたてを続けている間にマイナスになってもあまり気になりませんが、現実は未来が全く分からない状態でマイナスになるので、どこまで下がるか見通せずパニックになるかもしれません。少しでもマイナスを抑制し、下がることでたくさん買えていると自分を慰めれるのが「長期・つみたて・分散」の効果です。