新型コロナウィルスの株価への影響
新型コロナウィルスをきっかけとした株価の変動が続いています。この状態はいつまで続くのでしょうか?
参考にするために、2002年に流行したコロナウィルスSARSの株価への影響や、2008年頃のリーマンショックの株価への影響を調べてみました。
まず、現在流行している新型コロナウィルスの、先進国株式と日本株式への影響をグラフにしてみました。
先進国株式は、2月24日まで上昇基調でした。2月24日の基準価額を10000とすると、まだ2週間たっていない3月6日までで約85%になっており、15%程下げました。
日本株式は、昨年末から下落基調だったのですが、1月20日の基準価額を10000とすると、1ヶ月半ほどで約85%になっており、15%程下げました。
次に、ここ20年間の、先進国株式と日本株式の基準価額イメージをグラフにしてみました。
2002年に流行したSARAの影響も大きいのですが、2008年のリーマンショック、そしてリーマンショックを含む”2007年から2008年の金融恐慌”がさらに大きな影響を与えているのがわかります。
現在流行している新型コロナウィルスと同様のコロナウィルスであるSARSの影響を確認します。まず、先進国株式への影響です。
SARS発生は2002年11月ですが、2002年12月3日に高値を付けています。そこで、2002年12月3日の基準価額が10000円になるよう正規化してグラフにしました。
グラフからわかるように、SARS発生から約4か月後、高値を付けた12月3日から約3か月半後に、最高値の80%まで下落しています。
次に、日本株式への影響です。
SARS発生は2002年11月ですが、2002年12月3日に高値を付けています。そこで、2002年12月3日の基準価額が10000円になるよう正規化してグラフにしました。
日本株式も、先進国株式と同様に、SARS発生から約4か月後、高値のから3か月半後が底値となっており、SARA発生前後の最高値から15%程度下げています。
新型コロナウィルスとSARSを比べると、下げ幅は現在で同程度となっていますが、発生から底値までの経過時間がまだまだ短いようです。SARSを参考にすると、底値を付けるのは6月頃になりそうです。
次に、リーマンショックと比べてみます。
まずは、先進国株式です。
リーマンショックは、2008年9月15日に発生したのですが、9月22日にいったん高値を付けているので、9月23日の基準価額を10000として、グラフにします。
リーマンショック発生後約6か月後が底値になっており、発生後の高値から50%下げたことがわかります。
次に日本株式です。
日本株式は、リーマンショック発生時下げ局面に入っており、発生で、下げを加速したイメージです。
リーマンショックが発生した9月15日の基準価額を10000とすると、約6か月後に約60%になったので、40%下げたことがわかります。
新型コロナウィルスの影響がリーマンショック級だと考えると影響は真夏まで続き、8月ごろに半値程度まで下げて底を打つことになります。
最後に、より大きな影響を想定して、リーマンショックを含む ”2007年から2008年の金融恐慌”と比べてみます。
先進国株式のグラフです。
2007年7月20日の基準価額を10000とすると、約1年9か月で、実に1/3の33%まで下げました。
日本株式のグラフです。
2007年7月9日の基準価額を10000とすると、約1年9か月で、40%まで下げました。
”2007年から2008年の金融恐慌”は、一つの要因ではなく、住宅バブル崩壊をきっかけにリーマンショックなどいろいろな問題が連鎖的に発生しました。
新型コロナウィルス対策のために経済活動が大幅に制限されたことで多くの企業が破綻するような最悪の事態に陥ると、”2007年から2008年の金融恐慌”級になってしまうかもしれません。
万一、新型コロナウィルスの影響が”2007年から2008年の金融恐慌”級だと考えると、影響は来年末まで続き、昨年末の1/3まで下げて底を打つことになります。
調べた結果をまとめます。
私は、6月初旬に、新型コロナの影響が出る前の2/3程度(▲33%)まで下げて底を打つと考えているのですが...